【3月22日 Xinhua News】中国江蘇省(Jiangsu)興化市(Xinghua)に広がる菜の花畑「千垜(せんだ)菜の花風景区」でこのほど、観光祭りが開幕した。開幕式では同市が日本の山梨県と共同で立ち上げた「オンライン花見」も公開された。

 江蘇省文化・観光庁の龔良(Gong Liang)副庁長は「今年は中日文化スポーツ交流年。江蘇省と山梨県は花を活用した『花畑経済』を促進し、新型コロナウイルスに打ち勝つため共に努力し励まし合っていく」と述べた。

 千垜菜の花畑はフランスのラベンダー畑、オランダのチューリップ畑、日本の桜と合わせて「世界四大花の海」と呼ばれ、2019年には花畑経済の発展を共に推進することで一致した。

 山梨県の長崎幸太郎知事はビデオを通じて、四大花の海が引き続き協力を深め、多元的な文化交流を通じて相互理解を増進することで、世界の観光業の振興と発展に貢献していくことを願っていると語った。

 興化市は古来土地が低く水はけが悪いため、数百年かけて水の下に堆積した泥を掘って積み上げ、独特の形を持つ「垜田(かさ上げ畑)」が形成されていった。14年には国連食糧農業機関(FAO)から世界農業遺産(GIAHS)に認定されている。現在、菜の花畑の面積は4600ムー(約307ヘクタール)を超え、地元の人々の重要な収入源となっている。

 日本は江蘇省のインバウンド観光市場にとって重要な観光客の送り出し国となっており、中日両国の文化・観光協力は緊密さを増している。龔氏は「中国は農村振興を国家戦略計画に組み込んでおり『花畑経済』を代表とする農村観光業は、江蘇省と山梨県により多くの協力の機会をもたらす」との見方を示している。(c)Xinhua News/AFPBB News