【3月20日 AFP】英国のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相(56)は19日、英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)製の新型コロナウイルスワクチンの1回目の接種を受け、同ワクチンの安全性を国民にアピールした。

 ジョンソン氏が今回ワクチン接種を受けたロンドンのセント・トーマス病院(St Thomas' Hospital)は、1年ほど前に自身が新型コロナに感染し、一時、集中治療室(ICU)で治療を受けた場所。

 ジョンソン氏は同病院で記者団に対し、「(接種の際は)全く何も感じなかった。あっという間だ」と話し、「(ワクチン接種は)自分にとっても家族にとっても、そして世の中のすべての人にとっても最善の方法だ」と呼び掛け、アストラゼネカ製のワクチンが欧州の研究者らに改めて推奨されたことを強調した。

 アストラゼネカ製ワクチンは、接種後に血栓や脳出血を発症する事例が報告され、複数の欧州諸国で接種が一時停止されていたが、欧州医薬品庁(EMA)は18日、同社のワクチンは「安全で有効」であり、血栓発症リスクの増加とは関連していないとの結論に至ったと発表。これを受け、欧州数か国は、同ワクチンの使用再開を表明した。

 ジョンソン氏が接種を受ける数時間前には、フランスのジャン・カステックス(Jean Castex)首相(55)もアストラゼネカ製ワクチンの接種を受け、その様子は、同ワクチンに対する国民の信頼を高めるためにテレビで生中継された。(c)AFP