【3月18日 AFP】(更新)ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領が、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は「殺人者」だとする認識を示したことについて、プーチン氏は18日、「お互いさまだ」とコメントした。

 バイデン氏は17日放送の米ABCニュース(ABC News)のインタビューで、ロシア野党勢力指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の毒殺未遂を指示したとの見方もあるプーチン氏について、「殺人者」だと考えるかとの問いに「そう考える」と答えた。これを受けてロシア政府は、駐米大使を本国に召還。米ロ関係は近年最悪の危機に陥った。

 翌18日にテレビ放送された発言の中で「お互いさまだ」と軽口で応じたプーチン氏は、「人は常に他人の中に自分の本質を見いだし、その人物も自分と同じなのだと考えるものだ」と語った。

 さらに、現在78歳のバイデン氏の健康を祈るとし、「これは皮肉なしに言っている、冗談としてではない」と断った。

 プーチン氏はまた、米国は「世界で唯一核兵器を使用した国だ」とも指摘。ロシア側から米国との関係を断ち切るつもりはないとした一方で、ロシアは「国益を守る」方法を知っており、米国との協力はロシアに「有利」な条件で行うとの考えを示した。

 プーチン氏はその後、バイデン氏とのオンライン会談を19日または22日に開くことを提案。会談は「開かれた直接協議」になり、ロシアと米国の人々にとって「興味深い」ものになるだろうと語った。

 一方のホワイトハウス(White House)は、バイデン氏が自身の発言を後悔していないと説明。ジェン・サキ(Jen Psaki)大統領報道官は記者会見で、「大統領は率直な質問に率直な回答をした」と述べた。サキ氏はまた、オンライン会談の可能性について問われると即答はせず、バイデン氏は19日に移動の予定があり「かなり忙しい」と話した。(c)AFP