【3月21日 CGTN Japanese】青海省(Qinghai)門源県(Menyuan)ではこのほど、農家に現れ、保護された大人のユキヒョウ(雄)が、祁連山国家公園に属する県内区域に戻されました。ユキヒョウを救助し野外に戻すことを科学研究観測と結び付けたのはこれが初めてです。動物医学と生態保護学の結び付けが実現できたと同時に、青海省にとって初のユキヒョウに「測位衛星首輪」をつけるプロジェクトとなりました。中国国内のユキヒョウの行動学などの研究の基礎資料の充実化につながると見込まれています。

 今月11日に農家に現れたこのヒョウは、青海野生動物救護繁殖センターに救助され、採血や検査を受けた後、雄で約4、5歳(野生のユキヒョウの寿命は8~12歳)の大人のヒョウだと確認されました。血液検査報告で低カルシウム血症の疑いが示された以外に、各健康指標に異常はありませんでした。

 15日の2回目の健康診断では、各指標が正常になり、健康であることが確認されたことで、野外に戻される条件が整いました。その前に、祁連山国家公園青海省管理局と北京林業大学(Beijing Forestry University)野生動物研究所は野外での生存状況や移動パターンなどを含めた生態学データを収集するため、測位衛星システムを使った追跡用の首輪をヒョウにつけました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News