【3月18日 AFP】15~17日投票のオランダ下院(定数150)選は、マルク・ルッテ(Mark Rutte)首相の自由民主党(VVD)が第1党となり、ルッテ氏が連立政権を率いて4期目に入る公算が大きくなった。

 公共放送NOSが17日報じた出口調査によると、自由民主党は36議席を獲得する見込み。

 連立政権に参加し、ルッテ氏の欧州政策に反対していた親欧州連合(EU)の「民主66(D66)」は27議席で第2党に躍進。一方、ヘルト・ウィルダース(Geert Wilders)氏が党首を務める反イスラムの極右政党、自由党(PVV)は、第3党に後退する見通しとなった。

 極右ポピュリスト政党「民主フォーラム(FvD)」は、新型コロナウイルス対策に懐疑的な層の支持を受け予想外に得票を伸ばし、改選時の2議席から8議席に議席を増やす見込み。

 15日と16日は高齢者や体が弱い有権者の投票が行われた。午後9時以降は新型ウイルス対策で外出が禁止されているが、投票は例外として認められた。

 投票最終日の17日は全有権者の投票日とされ、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)に配慮して美術館や教会のほか、自転車に乗ったまま投票できる投票所などで投票が行われた。70歳以上の有権者は郵便投票も認められた。

 新型ウイルスの流行で街頭での選挙運動はほぼ行われず、各党はテレビ討論会やソーシャルメディアで政策を訴えた。

 ルッテ氏が続投すれば、ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相やハンガリーのオルバン・ビクトル(Viktor Orban)首相に続く長期政権となる。(c)AFP/Danny KEMP