【3月18日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領(78)は17日放送のインタビューで、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は「殺人者」であるとの認識を示し、米選挙介入を試みた「代償を払うことになる」と述べた。ロシア政府はこれを受け、駐米大使を本国に召還。米ロ関係は危機に陥った。

 米情報機関は16日、プーチン氏が昨年11月の大統領選でバイデン氏の選挙活動妨害を試み、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領を当選させようとしたと結論付けた報告書を公表。バイデン氏は翌日放送された米ABCニュース(ABC News)のインタビューでこの報告書について問われると、「彼は代償を払うことになる」と明言。「すぐにわかるだろう」と述べた。

 バイデン氏はまた、1月の就任後にプーチン氏と「長い会話」を交わしたことも明かし、「会話が始まって、私はこう言った。『私はあなたを知っているし、あなたは私を知っている。もしこれが起きたことを私が確認したら、その時は準備しておくように』」と語った。

 さらに、政敵の毒殺や毒殺未遂を繰り返してきたとされるプーチン氏は「殺人者」だと考えるかとの問いには「そう考える」と答えた。一方、前任のトランプ氏はこれとは対照的に、プーチン氏に関する否定的な発言をかたくなに拒否してきた。2017年の米FOXニュース(Fox News)とのインタビューでは、プーチン氏は「殺人者」かとの問いに対し、「殺人者はたくさんいる」と返答。「私たちの国には罪がないと思うか?」と問い返していた。

 ロシア政府はバイデン氏のインタビュー放送後、対米関係の協議のため自国の駐米大使を本国に召還したと発表。ただ同時に、関係の「不可逆的な悪化」は避けたい意向を強調した。(c)AFP