【3月18日 Xinhua News】中国商務部はこのほど、今年1~2月の中国消費市場に関するデータを発表した。社会消費財小売総額は前年同期比33・8%増の6兆9700億元(1元=約17円)で、2019年同期比では6・4%増となり、市場は回復的な成長を見せ、好スタートを切った。

 1~2月の商品小売額は前年同期比30・7%増、19年同期比7・7%増となり、消費が急増した。限度額(卸売業は年商2千万元、小売業は年商500万元)以上の企業における小売額は、通信機器が19年同期比20%以上増、化粧品、金・銀・宝石類と自動車小売額がそれぞれ10%以上増となった。春節(旧正月、Lunar New Year)連休期間中、一部電子商取引(EC)サイトでは、殺菌消毒用電気器具や運動・フィットネス器具など環境に配慮した健康関連商品の売り上げが前年同期比80%以上増加。海南省(Hainan)の離島免税店の売上高は15億元を超え、19年の2倍となった。

 1~2月は商品のオンライン小売額が前年同期比30・6%増となり、社会消費財小売総額の20・7%を占め、新型消費が急速な発展を示した。故郷以外で働く人と故郷の家族が互いに正月用品を発送したことで、1~2月の宅配取り扱い個数は前年同期比で2倍となった。

 飲食消費も着実に回復しており、1~2月の売上高は前年同期比68・9%増となり、19年同期の約96%まで回復した。

 居住地でのレジャー消費も盛んになり、「現在地での年越し」が居住地や周辺の観光、短距離ドライブの人気を呼んだ。春節期間中、北京市や上海市などの都市郊外宿泊消費額は前年同期比3倍以上となった。映画市場も好調で、春節7連休の興行収入が78億元に達し、過去最高を記録した。1~2月の累計興行収入は19年同期比7%増だった。

 物価は安定の中で下落した。1~2月の消費者物価指数(CPI)は前年同期比0・3%低下した。食品価格は0・7%上昇、非食品価格は0・5%下落となった。商務部は関連部門とともに、昨年12月から中央備蓄豚肉14万トンを放出。2月の豚肉価格は前月比3・1%、前年同月比14・9%それぞれ下落した。

 中国における感染状況が安定し、好転するにつれ、さまざまな政策や措置が効果を示している。消費市場は今後も全体的に回復的な成長を続けると予想される。(c)Xinhua News/AFPBB News