【3月16日 AFP】サッカー元日本代表のMF本田圭佑(Keisuke Honda)は15日、アゼルバイジャン1部リーグのネフチ・バクー(Neftci PFK)にシーズン終了までの契約で加入した。本田は過去の「ミスや失敗」を認めながらも、東京五輪でプレーすることを諦めない姿勢を示した。

 現在34歳の本田は、これまでイタリア・セリエAの強豪ACミラン(AC Milan)で3年半プレーしたのをはじめ、メキシコやオーストラリア、そしてロシアなど海外では7か国のクラブでプレー。先月にはポルトガルへの移籍が移籍規則違反で破談となり、昨年12月にカンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部のボタフォゴFR(Botafogo FR)を退団して以降は無所属の状態が続いていた。

 日本代表時代にはチームの中心的役割を果たし、W杯(World Cup)では3大会で得点を記録した初の日本人選手となった本田にとっては、大きな運命の変化で、今回の契約について本人は「他に選択肢がなかった」と明かしている。

 おなじみのブリーチした金髪が長く伸びた本田は、アゼルバイジャンの首都バクーでオンライン会見に臨み、「たくさんのミスや失敗を犯してきた末に、今に至っている」とすると、「いろいろな人から『なぜ日本に戻ってプレーしないのか?』と聞かれる。(しかし)それは、もはや自分には興味がないことだ。変わり者なのかもしれないが、それが自分だ」と強調し、「新しいことへの挑戦」を好む傾向があると付け加えた。

 2018年に日本代表から退いた本田だが、今も今夏の東京五輪で代表入りする力があると確信している。現在はU-24代表で三つあるオーバーエージ枠の一つを目指しており、「不可能なことは何もないが、自分にとっては簡単な状況ではない」と語った。

「これまで選ばれていないので、ここで良いプレーをしていると代表監督にアピールする必要がある。ここで再び良いプレーを見せる強い熱意を持っているし、可能だと思っている」

 一方、2018年に就任したカンボジア代表指揮官の仕事が、現役選手としてのキャリアに支障をきたす可能性があるか聞かれると、「カンボジア代表のプロジェクトで働く素晴らしい人たちと、時間をうまく管理できている」とした上で、「選手として多くの時間を過ごすことは可能だし、それに素晴らしい人たちと一緒にカンボジアでの仕事にも時間を費やせる。時間をやりくりすることは難しくない」と一蹴した。

 また、ネフチでプレーすることが「今は最優先」としながらも、アゼルバイジャン1部リーグが5月下旬に終了した後の計画については明らかにせず、「サッカーを始めたときは、アゼルバイジャンに来ることになるなんて思ってもいなかった」とすると、「最初は8か国でプレーするなんて想像していなかった。だけど今は正直なところ、本当にもっと多くの国でプレーしたい」と語った。(c)AFP/Andrew MCKIRDY