【3月16日 AFP】ミャンマー最大都市ヤンゴンで中国企業の工場が民主派のデモ隊に襲撃されたことを受け、台湾は15日、ミャンマーで操業する台湾企業に対し、台湾旗を掲げるよう勧告した。

 中国が国軍側に付いていると民主化運動に参加する人の多くが怒りを募らせる中、14日にヤンゴンの繊維業が盛んな地区にある複数の中国企業の工場が放火された。

 ミャンマーにある台湾の代表機関は台湾企業に対し、「混乱や誤解を避けるためにミャンマー語で『台湾企業』であることを明示し、わが国の国旗を掲げ、現地の従業員や近隣住民に台湾の工場であることを説明する」よう勧告した。

 台湾外交部(外務省)の15日の発表によると、ヤンゴン郊外にある台湾系の工場の一部が破壊され、台湾人10人が一時的に身動きできない状態となっている。現在この一行は安全を確保し、工場内で事態の沈静化を待っている。

 一方、中国国営メディアによると、14日にヤンゴンで中国系の32工場が襲撃され、従業員2人が負傷、被害総額は3700万ドル(約40億円)に上った。在ミャンマー中国大使館は破壊行為を非難し、中国企業の「安全を保証」するよう警察に要求した。(c)AFP