【3月16日 People’s Daily】積極的に輸入を拡大することは、中国政府が積極的に改革開放路線を深め、国民の生活水準を引き上げる具体的な実践である。またこれは中国が国内市場を自ら開放している具体的な行動でもある。近年、中国にとって輸入の利益が増すばかりである。

 2020年に、科学的で効果的な新型コロナウイルス対策によって、中国は比較的短い時間でこの感染症を抑えこみ、率先して生産活動を再開させ、輸入貿易も他の国と比べて早く回復した。2020年の中国における貨物輸入額は14兆2300億元(約238兆3000億円)で、新型コロナウイルスの影響を受けた第1四半期を除けば貨物輸入貿易額はV字回復を遂げ、底力を見せた。中国税関総署の報道官で、統計分析局の李魁文(Li Kuiwen)局長が言うには、中国国内の超大規模な市場は輸入拡大を強力に支えた。

 消費品輸入も国内消費者の生活水準を引き上げている。例として食品は近年、輸入額や輸入数量、種類が絶えず拡大しており、巨大な潜在消費需要を現実の需要へと変えている。2020年、中国の食料や肉類などの農産物輸入量はそれぞれ28%と60.4%増加している。

 中国の輸入の世界経済に対する貢献はさらに顕著になっている。2001年から2019年の間、中国の貨物輸入の規模は拡大しつづけ、増加スピードは年平均12.6%だ。これは同時期の世界平均の6.3%を大きく上回る。WTOの月ごとに発表される主要な国と地域における貨物貿易データ試算によると、2020年の最初の10か月間、中国の輸入は国際市場の11.5%を占め、史上最大の上げ幅で、世界各国の経済発展を強く支えた。

 発展の現実性から見て、目下中国国内の輸入品に対する需要は完全に開拓されたわけではない。中国国民の収入水準と消費のグレードが上がるにつれ、規模や範囲も広がり、輸入品に対する需要の規模も高まり、需要の好みも変わり、各種の最高級品やぜいたく品に対する需要だけでなく、質の高い日用品や高性能な海外ブランド品などへの需要も高まりうる。これは全ての海外企業、特に大型のグローバル企業にとっては千載一遇のチャンスである。

 今後5年もしくはさらに長い間、中国が世界最大の市場のひとつでありつづけることは疑いない。今後、中国が拡大開放路線を続け、さらに内外の市場を効率的につなげ、資源を共有することが、世界とさらに利益を分かち合うことにつながるだろう。(c)People’s Daily/AFPBB News