【3月15日 People’s Daily】鮮やかな服を着て、独竜江畔の幾重にも重なる山々を渡り歩く。中国雲南省(Yunnan)貢山トールン族ヌー族自治県(Gongshan Dulong Nu Autonomous County)の生態山林保護員の李玉花(Li Yuhua)さんは、この仕事をとても大切にしている。「月800元(約1万3400円)の補助金がある上、ほかの商売もできるし、家の面倒までできるので、生活に希望が見えてきた」と彼女は言う。森林保護のほか、李さんはソウカ・漢方薬の薬草を植え、ミツバチを飼育している。2020年の収入は10万元(約167万円)を上回った。貢山県では、4000人余りの生態山林保護員が彼女のように、家を離れることなく就職し、山にいながらにして貧困脱却を実現した。全県571万ムー(約3800平方キロメートル)以上の森林は全面的に管理に組み入れられた。

 ある地域では、生態山林保護員は生態管理員とも言う。彼らは森林保護のほかに、草原や湿地などの保護もする。ザシサイニンさんは青海省(Qinghai)ゴルムド市(Geermu)長江源村の生態管理員だ。普段はサンジ草原自体の状況を確認するほか、牛や羊の過荷重も検査している。「長江の源流の生態を守るのは、すごい仕事だから、やる気が出る」と、彼は言う。青海省は林草業の生態資源の管理を公益性の生態系就業開発と組み合わせた。全省で条件に合う貧困者の中から選任した4万9900人の生態管理員が、約2万元(約33万5000円)の一人当たりの年間収入を達成し、「一人の就職による、一家の貧困脱却」を実現させた。

 中国の林草産業の施業区、生態系の重点区域を脆弱(ぜいじゃく)な区域、最貧困地域と強く結びつけることは、貧困脱却の難関攻略の主戦場であり、林草産業の建設の主陣地でもある。中国国家林業・草原局の李春良(Li Chunliang)副局長によると、中国はこれらの地域で生態保護による貧困対策の新しい道を開拓した。全国貧困削減開発情報システムに登録した貧困者の中から110万2000人の生態山林保護員を雇用することにより、300万人以上の貧困人口の増収・貧困脱却を実現させた。また、林草資源の管理面積が9億ムー(約600万平方キロメートル)近く新たに増え、生態保護と貧困脱却の両立も実現させた。

 ここ10年、中国の各級の林草産業の関連部署は「青々とした緑の山河は金山・銀山にほかならない」という理念を深く実践し、生態保護・国土緑化・生態産業による貧困対策を大いに推進することで、生態保護による貧困対策の各項目の目標任務を全面的に達成し、2000万人余りの貧困人口の貧困脱却・増収に寄与した。

「サンショウ基地で年収2万元以上の仕事がある上、家のトウモロコシ畑も森林に戻しサンショウの木を植えている。1ムー(約667平方メートル)1200元の造林補助があるため、貧困から脱け出せた」と、貴州省(Guizhou)晴隆県(Qinglong)茶馬鎮(Chama)青山村の貧困脱却者の易洪忠(Yi Hongzhong)さんは言う。ここ数年、茶馬鎮は貧困対策と耕地を森林に戻す「退耕還林」事業を結び付け、現地の状況に対応し、サンショウビジネスを大いに発展させることができた。サンショウの木は1万1700人の貧困脱却者の「金のなる木」になった。

 昔の貧しい山村は春の陽気にあふれている。緑の増収チェーンが村人たちを貧困から脱却させ、全面的な農村振興へと導く。(c)People’s Daily/AFPBB News