【3月15日 People’s Daily】「(2016年から2020年までの)第13次5か年計画の期間中、中国の工業付加価値額は23兆5000億元(約394兆円)から31兆3000億元(約524兆円)に増加した。これにより中国の製造業は11年連続で世界一となった」と述べたのは中国工業情報化部の肖亜慶(Xiao Yaqing)部長。第13次5か年計画期に「製造強国」と「インターネット強国」の建設は顕著な成果を挙げ、主要な目標は予定通り達成したという。

 31兆3000億元という2020年の工業付加価値額は世界全体の製造業の付加価値額の30%近くを占める。第13次5か年計画期にはハイテク製造業の付加価値額の平均増加率は10.4%に達し、工業付加価値額の平均増加率を4.9ポイント上回った。

「製造強国」と「ネット強国」の建設で主要な目標を達成した、というが、これは、技術革新能力、情報インフラの建設、情報化と工業化の融合、環境配慮型工業の発展などに表れている。

 技術革新能力を見ると、2016~2019年、一定規模以上の工業企業の研究開発費は27.7%増加した。情報インフラの建設では、2020年末の時点で固定ブロードバンドの家庭への普及率は96%に達し、移動ブロードバンドの普及率は108%だった。

 情報化と工業化の融合を見ると、重要業種の中堅企業ではデジタル化研究開発設計ツールの普及率が73%に達し、2015年より11ポイント上がった。環境配慮型工業の発展では、2016~2020年に工業付加価値額に対するエネルギー消費量は16%減少した。

 第13次5か年計画期、中国の産業構造の高度化は3つの現象に表れた。第1に、伝統産業のモデルチェンジ・グレードアップの加速だ。鉄鋼業界の生産能力1.5億トン削減目標は2年繰り上げて達成された。環境配慮型工場は2121棟、環境配慮型工業団地は171か所に建設された。

 第2に戦略的な新興産業が急速に発展した。新エネルギー自動車の生産・販売量は6年連続で世界一になった。2020年にはハイテク製造業と装備製造業の付加価値額が工業付加価値額に占める比率はそれぞれ15.1%、33.7%に達し、産業構造の高度化をけん引する重要な要素になった。

 第3に、産業の技術革新能力が増強された。第13次5か年計画期、17の国家製造業革新センターが建設された。航空・宇宙の装備技術が大幅に向上し、深海・遠海での海洋工事の設備、ハイテク船舶も急速に発展した。人工知能の重要な分野にかかわる特許件数でも中国は世界のトップグループに入っている。

 このほか、5Gの商用化も着実に進んだ。2020年末の時点で5Gの基地局は71万8000か所となり、5Gに接続している携帯端末数は2億台を突破した。(c)People’s Daily/AFPBB News