【3月20日 AFP】(更新)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)は20日、政府や東京都、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)による5者協議を行い、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)により1年延期となった今夏の東京五輪について、同ウイルスへの懸念が続くことから、海外からのファン受け入れを見送る決定を下した。

 この前例のない決定により、今年の東京五輪は史上初めて海外からの観客がいない大会となる。

 昨年、延期が発表された際に政府は「ウイルスに打ち勝った人類の証し」として、大会を開催することができるとしていた。

 しかし、その代わりに東京五輪は世界のほとんどの地域でテレビ観戦が中心となり、通常の五輪の特徴となる国際的なパーティーのような雰囲気はわずかなものとなりそうだ。

 5者協議後に組織委は、国内外におけるウイルスの状況は「非常に厳しい」として、「この現在の状況(コロナ禍)においては、今年の夏に海外から日本への自由な入国を保証することは困難」であると付け加え、日本側は五輪・パラリンピックにおける「海外観客の受け入れを断念するという結論」に達したと発表した。

 IOCとIPCはこの結論を「尊重し、受け入れる」としている。(c)AFP/Sara HUSSEIN, Andrew MCKIRDY