【3月14日 AFP】暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(Bitcoin)の価格が13日、初めて6万ドルを超えた。専門家らは、米国での新型コロナウイルス景気刺激策が、世界一の人気仮想通貨に成長したビットコインの記録的な高値を後押ししたと話している。

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 仮想通貨の情報サイト「コインマーケットキャップ(CoinMarketCap)」によると、ビットコインはグリニッジ標準時13日午後0時34分(日本時間同9時34分)に6万197ドルをつけた。

 ビットコインは昨年12月に2万ドルをつけており、3か月間で約3倍の上昇を記録した。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領が推進し先週成立した1兆9000億ドル(約210兆円)規模の新型コロナウイルス経済対策は、年収7万5000ドル(約820万円)までの個人に1400ドル(約15万円)を直接給付することになっている。取引サイト、マーケット・ドットコム(Markets.com)のアナリスト、ニール・ウィルソン(Neil Wilson)氏は、ここ数日は「経済対策の直接給付が間もなく始まることに投資家の着目が集まり、ビットコイン価格が上昇した」と語った。

 昨年3月半ばに5000ドル程度で推移していたビットコイン価格はそれ以降、大幅に上昇した。大手オンライン決済サービスのペイパル(PayPal)がアカウント保有者に暗号資産の使用を認めると発表したことも追い風になった。

 イーロン・マスク(Elon Musk)氏が最高経営責任者(CEO)を務める米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)は先月、ビットコインに15億ドル(約1600億円)を投資。ツイッター(Twitter)のジャック・ドーシー(Jack Dorsey)CEOとラップ歌手のジェイ・Z(Jay-Z)さんは、ビットコインを「インターネットの通貨」にすることを目的としたファンドを共同で設立すると発表している。(c)AFP