【3月14日 AFP】20-21イングランド・プレミアリーグは13日、第28節の試合が行われ、クリスタルパレス(Crystal Palace)対ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(West Bromwich AlbionWBA)戦では、パレスのFWウィルフレッド・ザハ(Wilfried Zaha)が試合前に膝つき抗議をせずに直立するという一幕があった。プレミアリーグにおいて、人種差別に反対する膝つきを選手がしなかったのはザハが初めて。

 ホームのパレスが1-0で勝利したこの一戦のキックオフ前、他の選手たちが膝をつく中、コートジボワール代表のザハは堂々とした態度で立っていた。

 前月に行われた英紙フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)のイベントで、28歳のザハは同リーグの選手や審判、スタッフが昨年6月から行っているこの膝つきをもうしないと明かしていた。

 同日に公開された発表文の中で、ザハは「キックオフ時に立ったままでいるという僕の決断は、数週前に公になっていた」と記した。

「判断に正しいも間違いもない。だが個人的に、膝つきは試合前のルーティンの一環になってしまったと感じている。膝をつくのか、立つのかはもう重要ではない。僕らの中には差別を受け続けている選手がまだいる」

「プレミアリーグや他の団体の裏側では、変革のために多くの努力が行われていることは理解しているし、そのことや全ての関係者をしっかりと尊重している。また、膝つき抗議をし続けているチームメートや他クラブの選手にも最大限の敬意を払っている」

「社会として、学校でのより良い教育を奨励するべきであり、ソーシャルメディアの運営会社は、サッカー選手に限らずインターネット上で他の人に暴言を浴びせた人により強い措置を講じるべきだと感じる」

「今はただサッカーに集中し、ピッチでプレーできるようになったことを楽しみたい。今後も堂々と立ち続ける」 (c)AFP