■人気のないチャールズ皇太子

 だが昨年はヘンリー王子とメーガン妃が王室を離脱し、女王の次男であるアンドルー王子(Prince Andrew)には未成年少女との性行為疑惑が浮上。1年たった今もスキャンダルの痛手からは回復していない。

 アンドルー王子はテレビのインタビューで、性犯罪歴のある米国人実業家、故ジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)被告と自らの交友関係を正当化した上、同被告の人身売買を通じて17歳の少女と性行為をしたとの疑惑を否定して人々の怒りを招いた。

 また世論調査を詳しく見ると、女王の長男のチャールズ皇太子(Prince Charles、72)の大いなる不人気ぶりと、世代間で反応の違いが際立っていることがうかがえる。

「この世代間の分裂は、外国に対する英国のイメージにとって暗雲だ。40歳未満の世代はヘンリー王子とメーガン妃の言い分に対して、年長の世代よりもはるかに共感している」とタイムズ紙のフィルプ氏は記している。

 名前が伏せられている王室メンバーによる人種差別があったという告発は、ますます多様化が進む中で育った若者世代の間でとりわけ反響を呼んでいる。

 イプソス・モリの調査では、英国が君主制を廃止したら悪くなると回答したのは、18~34歳では29%だけで、変わらないという回答が45%、さらに19%は国が良くなるだろうと答えた。