【3月12日 Xinhua News】中国浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)桐廬県(Tonglu)では、民家に出没するサルや田畑の作物を台無しにするイノシシ、人に倒れかかる古木など野生の動植物が原因の事故について、政府と保険会社による一般賠償責任保険で補償することになった。

 桐廬県には野生動物や古木・名木が多い。野生動植物を手厚く保護し、人と自然の調和を図るため、同県林業水利局と中国太平洋財産保険杭州支社はこのほど、県内の野生動物と登録された古木に対し、関連保険をかける契約を締結した。

 同県が加入した野生動物対象の一般賠償責任保険は、保険期間が1年間、累計賠償限度額が3千万元(1元=約17円)、事故1件当たりの賠償限度額が500万元で、対人傷害死亡賠償が1人当たり最大30万元、医療費補償が最大1万元、物損補償が最大2万元となっている。

 古木・名木は「生きた骨董(こっとう)品」として生態系や経済、歴史文化、社会、遺伝学で重要な価値を持つが、台風や土砂崩れ、害虫などによって枯れ木や枝が住民の脅威となることがある。同県では保護や安全性などを考慮して、現存する古木1889本の全てに総合保険がかけられた。(c)Xinhua News/AFPBB News