【3月11日 AFP】米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)のサラ・ハーシュランド(Sarah Hirshland)最高経営責任者(CEO)は10日、今夏に予定されている東京五輪に参加する選手たちは大会の「かなり前」に新型コロナウイルスのワクチンを接種できる見込みだと明かした。

 報道陣との電話会見に応じたハーシュランドCEOは、米国でワクチンの接種ペースが上がっている中で、「米国代表の選手が五輪のかなり前に、すぐに容易にワクチンを接種できると今まで以上に楽観している」と話し、一部の選手はテスト大会や予選の前に受けられる可能性もあると語った。

 また、「大多数」の代表選手がワクチン接種を選ぶだろうとした一方で、拒否する選手も一部いるはずだとの見解を示し、「権利を尊重する。そうした決断については、さまざまな要因が働き得る」とコメントした。

 五輪関係者の中で東京に行くことをためらう兆候は見られたかという質問に対しては、「ちゅうちょしているという報告は受けていない。われわれのチームは行くことを熱望し、準備はできている」と答えた。

 一方、USOPCのスザンヌ・ライオンズ(Susanne Lyons)会長は同日、中国の人権問題をめぐり米選手の不参加を求める声が高まっている2022年北京冬季五輪について、ボイコットには反対する姿勢を改めて示した。

  ライオンズ会長は「中国で起きている人権的なことを軽視するつもりは決してない」とした上で、過去の大会を引き合いに出しながらボイコットは「非効果的」だと主張し、大会に向けて準備している選手に不当な扱いをすることになると話した。(c)AFP