【3月11日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)州議会は10日、聖地マラカナン・スタジアム(Maracana Stadium)の正式名称を同国出身のサッカー界のレジェンド、ペレ(Pele)氏(80)の名を取って改称する法案を可決した。

 新名称は、同氏のフルネームとニックネームの「王様ペレ」を合わせた「エジソン・アランチス・ドゥ・ナシメント - ヘイ・ペレ(Edson Arantes do Nascimento - Rei Pele)」となる。今後州知事の署名を経て施行される。

 巨大なマラカナン・スタジアムは、1950年と2014年のW杯(World Cup)決勝の舞台となったほか、2016年リオデジャネイロ五輪の開閉会式の会場としても使われた。カンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部の現王者フラメンゴ(Flamengo)と、フルミネンセ(Fluminense)のホームスタジアムでもある。

 しかし、ブラジル国民にとってはトラウマのある場所でもあり、開場した1950年に行われた母国でのW杯最終戦でウルグアイに痛恨の敗北を喫し、今も「マラカナンの悲劇」として記憶されている。

 その後、ブラジルサッカー界のプライドの回復に貢献したのがペレ氏で、同氏はW杯を3度(1958年、1962年、1970年)制した史上唯一の選手として、歴代最高のフットボーラーの呼び声が高い。(c)AFP