【3月12日 CNS】中国浙江省(Zhejiang)金華市(Jinhua)の浙江甬金金属科学技術会社は現在、ステンレス鋼板の生産で24時間フル稼働している。コロナ禍を乗り越えて好調な業績が続く。

「2019年に極薄のステンレス鋼板の開発に力を注ぎ、グレードアップに成功しました」と胡国輝(Hu Guohui)社長補佐は話す。2020年の年間生産額は過去最高の15億元(約248億円)に達し、今年はすでに年末まで注文が入っている。海外からの注文は30%を占め、このうちアジア、欧州、アフリカなどとの経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」の沿線国家が多いという。

 同社の好調ぶりは浙江省の経済情勢を反映している。

 新型コロナウイルスが拡大した2020年、浙江省では主要な経済指標は1月から2月にかけて急落したが、3月に回復し始め、国際貿易が成長を下支えした。

 2020年の浙江省の貿易総額は前年比9.6%増の3兆3808億元(約56兆3000億円)で、過去最高を記録。このうち輸出は9.1%増の2兆5180億元(約41兆9000億円)、輸入は11.2%増の8628億元(約14兆3700億円)だった。「一帯一路」(Belt and Road)沿線国家への輸出入は10.7%増加した。

「昨年は海外の顧客とオンライン会議を重ねて多数の注文を獲得し、コロナ禍の影響を乗り越えました。『一帯一路』沿線国家を中心に、5つの海外進出計画を進めています」。そう話すのは、杭州ボイラーグループの沈佳(Shen Jia)海外営業担当副社長。「クリーンで安全な電力供給体制を提供する」と述べ、東南アジア諸国などでエネルギー事業を展開し、環境問題への貢献も視野に入れる。浙江省の企業が世界経済を活性化し、国際貢献も果たそうとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News