【3月14日 AFP】独ベルリンの混み合った電車の中で、周りのことなど気にかけずに大股座りをする男性。すると向かいに座ったパンツルックの女性2人が突然、脚を広げる。そこには「脚を広げるのをやめて」というメッセージが書かれている。

 この挑発的なパフォーマンスは、フェミニズム運動家のエレナ・ブスカイノ(Elena Buscaino)さんとミナ・ボナクダール(Mina Bonakdar)さん(25)による「ライオット・パンツ・プロジェクト(Riot Pant Project)」だ。

 2人は、公共交通機関の中で男性が大きく足を広げて座る「マンスプレッディング」の撲滅を目指し活動している。そうした習慣のある男性は、たとえ隣が女性でもお構いなしで座席をはみ出す。「公共交通機関では、2席分に脚を広げなくても快適に座れます」とボナクダールさん。

 デザインを専攻する2人は、しばしば男性によって占領されている公共スペースを、女性や性的少数者(LGBTQ)の手に取り戻そうとこのアイデアを思い付いた。古着のズボンを使い、脚の内側にさまざまなキャッチフレーズを印刷した。

 キャッチフレーズには「脚を広げるのをやめて」、「スペースを返して」、「有毒な男らしさ」といった種類がある。それぞれ問題の行動をしている相手の目の前で、脚を開くと見える仕掛けになっている。(c)AFP/David COURBET