【3月10日 AFP】7月に開幕する東京五輪について、海外の観客の受け入れを見送る方針を政府が固めたことが分かった。国内メディアが9日に報じた。

 共同通信(Kyodo News)は、新型コロナウイルスに対する世論の不安が強く、各国で感染力の強い変異株が見つかっていることから、海外客の入国は難しいと政府が判断したと伝えた。一方で朝日新聞(Asahi Shimbun)は、国際オリンピック委員会(IOC)がスポンサー関連の招待客の受け入れを要望しており、政府が検討中だと報じている。

 報道によれば、すでに海外で約90万枚のチケットが販売されているが、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)は国民の安全を「最優先」に掲げ、聖火リレーが始まる25日までには海外客に関する方針を発表する予定だと話している。

 橋本聖子(Seiko Hashimoto)会長は5日、「フルスタジアムを願ってはいるが、受け入れる準備や国内の医療事情が万全でない限り」難しいだろうという考えを示している。

 観客数の上限については、組織委員会は4月中に決断したいと話している。(c)AFP