【3月10日 AFP】ドイツサッカー連盟(DFB)は9日、2014年W杯ブラジル大会(2014 World Cup)で代表を優勝に導いたヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督が、今夏の欧州選手権(UEFA Euro 2020)限りで退任することを発表した。

 61歳のレーブ監督は、2022年W杯カタール大会(2022 World Cup)本大会まで契約を結んでおり、契約期間を約1年残しているが、6月11日から7月11日の欧州選手権を最後に15年近く率いた代表の指揮官を退任する。

 発表の中で、レーブ監督は「大きな誇りと感謝」を口にし、欧州選手権への「意欲」を示した。DFBのフリッツ・ケラー(Fritz Keller)会長は、監督が今決断したことで「落ち着いて後任を決めるのに必要な時間が手に入った」と話している。

 欧州選手権で、ドイツはW杯ロシア大会(2018 World Cup)王者のフランス、前回大会優勝のポルトガルと同じ厳しい組に入っているが、レーブ監督は成績を残しての勇退を誓い、「今も意欲と大きなエネルギー、野心を感じている。ファンに喜びを与え、大会で成功を収めるために全力を尽くしたい」と話した。

「ヨギ(Jogi)」ことレーブ監督は2006年に代表の指揮官に就任し、2014年のW杯ブラジル大会では決勝でリオネル・メッシ(Lionel Messi)を擁するアルゼンチンと対戦し、マリオ・ゲッツェ(Mario Goetze)の決勝点で大会制覇を経験した。

 しかし、ここ3年間は批判にさらされることも多く、2018年のW杯ロシア大会ではグループリーグで敗退。昨年11月のUEFAネーションズリーグ(UEFA Nations League 2020-21)のスペイン戦で0-6の大敗をすると、解任を求める声が大きくなっていた。

 それでも、代表では189試合で120勝38分け31敗の見事な成績を残している。(c)AFP/Ryland JAMES