【3月10日 Xinhua News】中国の新エネルギー車(NEV)メーカーの株価は2020年に高騰し、比亜迪(BYD)は4・2倍増、上海蔚来汽車(NIO)は12倍増の急上昇となった。世界の大手ファンドは早々とこれに目をつけ、ポートフォリオに占める関連株のウエートを高めている。

 米ヘッジファンドのブリッジウォーター・アソシエーツが20年第4四半期(10~12月)末時点で保有するNIO株は196万株で、19年第4四半期末の53倍に増加した。株価は1年で12倍以上に上昇、同社に大きな含み益をもたらした。

 ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイが発表した決算によると、ポートフォリオのうちBYD株が8・2%を占め、保有額第8位の株となった。バフェット氏は08年、香港上場のBYD株2億2500万株を1株8香港ドル(1香港ドル=約14円)、総額約2億3千万ドル(1ドル=約108円)で購入。20年末の時価総額は58億9700万ドルと12年で約26倍に増加し、年平均増加率は30・0%前後に達した。

 米証券取引委員会(SEC)の情報によると、英運用会社のベイリー・ギフォードは20年12月31日時点でNIO発行済株式の8・35%を保有、同社に投資する最大の機関投資家となった。

 総額85億ドルの資産管理を担当するピクテ・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、杜一(Du Yi)氏は、中国の新エネルギー産業には高い成長性があると指摘。政策レベルでは関連産業計画を次々と打ち出し、クリーンエネルギーやNEVなどの業界の発展目標を明確化、企業レベルでは環境関連産業で世界的な大手を育成しているとの認識を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News