【3月10日 Xinhua News】中国では経済的自立を実現した新中産階級の女性が物質的な質の向上に加え、消費の快楽と満足感も追求しており、関連するセグメントに新たな投資チャンスが育まれつつある。

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 中航証券が女性の消費者像を分析したリポートによると、大学生または新社会人となった1995~99年生まれの女性の消費は「悦己」(自分を喜ばせる)消費が中心を占め、化粧品やドラマ視聴、ショッピング、スポーツなどレクリエーションに関する活動が豊富ということが分かった。

 1985~89年生まれの30代の女性も悦己消費を重視するものの、生活の質(QOL)を追求する意欲の方が高い。「顔値」(外見のレベル)向上に関する消費のほか、母親になった女性はベビー・マタニティー用品消費の中心勢力になっている。

 中国商務部流通発展司によると、今年の春節(旧正月)期間の悦己消費のうち、金・銀・宝石類の販売額は前年同期の2・4倍に、化粧品類は63・1%増加した。

 華創証券は中国の化粧品市場について、世界第2位の市場規模のわりに1人当たりの化粧品消費額で後れを取っているとし、化粧品メーカーに市場シェアの大きな拡大余地があるとの見解を示した。20~24年の化粧品業界の年平均成長率は13・0%に達する見込みがあるとし、業界規模も比較的大きな伸びを維持すると予測している。

「顔値」関連消費のほか、女性はスタイルや健康管理をますます重視するようになっており、おしゃれなスニーカーやヨガ用品、トレーニング用品に対する購買意欲が高い。

 中国電子商取引(EC)大手、京東集団(JDドットコム)傘下の京東ビッグデータ研究院が発表した「2020女性消費動向報告」によると、女性が選ぶ自宅用トレーニング器具の第1位はダンベル・バーベルで、19年には京東サイトでの女性向け販売額が前年の3・9倍になった。

 ゲームアプリ利用者に占める女性の割合も高まり続け、すでに全体の半分に迫り、ゲーム消費における重要な消費者群になっている。

 このほか、安信証券は独立意識の向上に伴い、女性が観光の重要な意思決定者になったとの認識を示した。観光・リゾート消費はすでに女性の日常的な消費支出の一つになっており、友人との旅行や短距離旅行の人気が最も高いとしている。(c)Xinhua News/AFPBB News