【3月9日 AFP】欧州医薬品庁(EMA)幹部は7日、ロシア製新型コロナウイルスワクチン「スプートニクV(Sputnik V)」の各国の緊急承認・使用は「ロシアン・ルーレット」のようだと警告した。

 EMAは先週、欧州連合(EU)初の欧米製でない新型コロナワクチン承認へ向けて、スプートニクVのローリング・レビュー(逐次審査)を開始した。

 ハンガリーはすでにスプートニクVを承認済みで、接種を開始。チェコとスロバキアも発注済みで、EMAの承認を待たずに使用する方針を示している。

 EMA経営委員会議長のクリスタ・ビルツマーホッフ(Christa Wirthumer-Hoche)氏はオーストリアの公共放送ORFで、スプートニクVについて、安全性に関するデータが不十分だとして、承認と使用は「ロシアン・ルーレットのようだ」と述べた。「各国が緊急承認を行わないよう強く勧告する」

 さらに、「必要なデータの検証が終われば、欧州でスプートニクVを使用できるようになる」と述べ、品質管理や有効性についてEUの基準を満たす必要があると説明した。(c)AFP