【3月9日 AFP】欧州サッカー連盟(UEFA)は8日、昨年12月に行われた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2020-21)のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)対イスタンブール・バシャクシェヒル(Istanbul Basaksehir)戦で人種差別発言の疑いがあった審判について、「不適切な言動」があったとして今季終了まで資格を停止すると発表した。

 処分を科されたのはルーマニア人審判のセバスチャン・コルテスク(Sebastian Coltescu)氏で、同氏は第4審を務めた両チームのグループステージの試合において、バシャクシェヒルのアシスタントコーチを務めるカメルーン出身のピエール・ウェボ(Pierre Webo)氏に対し、「黒人」を意味するルーマニア語を使ったとされた。

 それを受けてタッチライン際では言い争いが起き、試合は前半14分で中断となった。結局試合は翌日に再開され、PSGが5-1で勝利を収めた。

 UEFAはコルテスク氏について、「2020-21シーズン終了まで、つまり2021年6月30日まであらゆる審判としての機能」を停止したと発表したが、その一方で人種差別などの差別行為に関するUEFAの規定には違反していなかったとした。

 またコルテスク氏は、問題の試合で副審を務めたオクタビアン・ソブレ(Octavian Sovre)氏と共に訓練プログラムへの参加を命じられた。ソブレ氏は資格停止処分を免れたが、不適切な行為があったとしてけん責を受けた。UEFAは、「マッチオフィシャルはUEFAの大会で使用される言語や単語のより良い選択ができるように十分かつ特別なトレーニングを受けなければならない」としている。(c)AFP