【3月9日 AFP】国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は8日、ミャンマーの最大都市ヤンゴンで治安部隊に包囲されている抗議デモの参加者数百人を無事に解放するよう求めた。

 国連事務総長報道官のステファン・ドゥジャリク(Stephane Dujarric)氏によると、グテレス氏は「最大限の自制と、暴力を行使したり逮捕者を出したりすることなく全員を無事に解放すること」を強く求めている。「包囲されている人々の多くは、国際女性デー(International Women's Day)の平和的な行進に参加していた女性だ」とも述べた。

 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、ヤンゴンでは8日午後10時ごろ、警官隊が発砲と拘束を開始。拘束されたのが包囲されていた人々なのか、新たに到着したデモ参加者なのかは不明。

 OHCHR報道官によると、ヤンゴンのサンチャウン(Sanchaung)地区で約200人が包囲されているとみられる。同報道官はAFPのメール取材に対し、「一帯は大勢の兵士に囲まれている。夜間外出禁止令の開始時間になれば、治安部隊が全員の逮捕に乗り出すことが懸念される」と述べた。

 ミャンマーでは2月1日の軍事クーデター以来、50人以上が死亡、約1800人が拘束された。8日にも全土で多くの市民が不服従運動に参加して仕事をボイコットする中、デモ参加者3人が射殺された。(c)AFP