【3月9日 AFP】FIVBビーチバレーワールドツアー(FIVB Beach Volleyball World Tour 2021)のカタール大会が8日に同国ドーハで開幕した中、大会主催者は、ビキニ禁止の服装規定をめぐる騒動について、「プロパガンダ」であると主張した。

 カタール大会をめぐっては、国際バレーボール連盟(FIVB)が大会に向けて示したユニホーム規定で、女子選手に「袖の短いTシャツと膝丈のショートパンツの着用」が求められていたことから、先月に一部の選手から批判の声が上がっていた。

 ドイツ代表のカーラ・ボルゲル(Karla Borger)とジュリア・スード(Julia Sude)は、この規定が明らかにビキニを禁止するものであると指摘し、カタール大会をボイコットする意向を示した。

 しかしながら、FIVBはその後、「女子選手が普段通りのユニホームを着用することに制限はない」とするカタール・バレーボール協会(QVA)の言質が取れたと発表。そして大会はこの日、選手がビキニを着用する中で幕を開けた。

 大会責任者のムハンマド・サレム・クワリ(Mohammed Salem al-Kuwari)氏は、「イスラム国家として、われわれにはいくつかの慣例がある」とした上で、「FIVBと協議したのは、特に夜間には冷え込むこの時期に選手たちを迎えるならば、長袖のシャツやパンツを着用させる権利を認めてはどうかということだ」と説明し、「ビーチバレーの女性委員が、(決定の)妥協案を出した」と述べた。

 クワリ氏はまた、2019年にカタールで行われたワールドビーチゲームズ(ANOC World Beach Games)でも特に規定は設けられていなかったと指摘し、「われわれは以前にも大会を開催しており、例えばANOCゲームズでは、選手たちはユニホームに関して何も強制されなかった。長袖のシャツを着ていたチームもいれば、そうでなかったチームもいた」と強調した。

「一部のメディアや人は、別の目的で、プロパガンダを行っているが、それは全く真実に基づいていない」 (c)AFP