【3月9日 AFP】男子テニスの最新世界ランキングが8日に発表され、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が1位在位期間でロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の歴代最長記録を更新する通算311週を記録した。ジョコビッチの次なる目標は、フェデラーとラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が持つ四大大会(グランドスラム)歴代最多通算20勝の更新となる。

 33歳のジョコビッチは、2月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)で優勝してグランドスラム通算18勝目を挙げた。

 フェデラーが8月に40歳を迎えるのに対し、ジョコビッチにはより多くの時間が残されている。ジョコビッチはナダルよりも1歳若い。

 ジョコビッチは母国のテレビ局セルビア放送(RTS)に対し、「テニスにおける2大目標は、グランドスラムの優勝回数と世界1位の在位期間だ」と話し、「その一つを達成できたことを誇りに思う。これからは二つ目に全身全霊をささげる」と喜んだ。

「子どもの頃からの夢を追い求めた結果、レジェンドたちに肩を並べられた。愛と情熱を持って臨めばどんなことも可能だという美しい証明になった」

 一方、今週行われるカタール・エクソンモービル・オープン(Qatar ExxonMobil Open 2021)で、2度の膝の手術から1年以上ぶりに復帰するフェデラーは、トップ5から陥落して6位となった。新たな5位にはステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)が入った。

 ジョコビッチの記録更新は母国セルビアでトップニュースを飾り、日刊紙ベチェルニエ・ノボスチ(Vecernje Novosti)は「ノール(Nole、ジョコビッチの愛称)は唯一無二」と見出しを打った。

 首都ベオグラードの市役所にはジョコビッチのキャリアの重要な瞬間を振り返る映像が投影され、新型コロナウイルス禍の中、招待されたファンが偉業を祝福した。また、市内の広告看板には、「ブラボー、ノール」、「311」、「史上最高」といった祝福のメッセージがつづられた。