ローマ教皇、イラクの旧IS支配地を訪問 犠牲者に祈り
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【3月7日 AFP】イラクを訪問中のローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis、84)は7日、かつてイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が支配したモスル(Mosul)を訪れ、破壊された教会で紛争の犠牲者に祈りをささげた。
散乱するアル・タヘラ(Al-Tahera)教会の壁のがれきの前でフランシスコ教皇は、イラクと中東地域のキリスト教徒が母国で暮らせるようにと訴えた。
教皇は、イラクや周辺地域からキリスト教徒が退避しなければならなかったのは「悲劇的」なことだと述べ、「個人や教団のみならず、地域社会そのものにも計り知れない被害を及ぼした」と述べた。
モスルのある北部ニナワ(Nineveh)県では、ISの猛攻により数十万人のキリスト教徒が避難を余儀なくされた。2003年に米主導の有志連合がイラクに侵攻して以降、同国のキリスト教徒の人口は約150万人から40万人未満にまで減少している。
教皇護衛のため、モスクでは訪問期間中における最大級の警戒態勢が敷かれた。同地では現在も治安部隊が潜伏を続けるIS戦闘員の捜索に当たっている。
教皇はモスルに加え、今もイエス・キリスト(Jesus Christ)が話していたシリア語の方言を話す住民が暮らすカラコシュ(Qaraqosh)も訪れる。(c)AFP/Catherine Marciano with Sarah Benhaida in Baghdad, Waleed Al-Khaled and Zeid al-Obeidi