【3月7日 AFP】オーストリアの首都ウィーンで6日、新型コロナウイルス対策の制限措置に抗議するデモが行われ、数千人が参加した。公共の秩序維持のための法令と新型ウイルス規制に違反したとして複数の参加者が拘束された。警察が発表した。

 参加者らはウィーン中心部を通って、極右政党・自由党(FPOe)が呼び掛けた公園でのデモに向かった。多くの参加者はマスクの着用やソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を順守していなかった。

 オーストリアは先月、ロックダウン(都市封鎖)措置を緩和させており、学校や小売店、博物館は再開している。しかし、レストランやカフェは引き続き閉鎖されており、デモ参加者らは、現在も課されている新型ウイルス規制に抗議した。

 デモ参加者らと、このデモに反対する左派との間で散発的な衝突があり、両者を引き離すため警察が催涙剤を使用する場面もあった。

 オーストリアメディアは、デモには過去に有罪判決を受けたことのあるネオナチ(Neo-Nazi)勢力のゴットフリート・キュッセル(Gottfried Kuessel)氏をはじめとする極右分子もいたと報じた。これまでに行われた同様の抗議行動でも極右勢力の姿が見られていた。

 依然として続く新型ウイルス規制下での生活と、その経済的な影響を懸念する市民はいら立ちを見せており、ここ数か月はこの種の抗議デモが増えている。(c)AFP/Jastinder KHERA