【3月5日 AFP】(更新)米地質調査所(USGS)によると、ニュージーランド北東部のケルマディック諸島(Kermadec Islands)沖で5日、マグニチュード(M)8.1の強い地震があった。米太平洋津波警報センター(Pacific Tsunami Warning Center)は太平洋の広範囲に津波警報を出し、日本にも小規模の津波が到達する可能性があるとしている。

 USGSによれば、地震は午前8時28分(日本時間同日午前4時28分)、ニュージーランド本土の約1033キロ沖で発生。同国の防災当局は北島(North Island)の沿岸一帯に避難命令を出し、「直ちに高台や、全津波避難区域の外、あるいはできるだけ内陸へと避難する」よう指示した。また仏領ニューカレドニア(New Caledonia)やバヌアツでも沿岸地域に避難命令が出された。

 太平洋津波警報センターは、危険な津波がニュージーランド、トンガ、ニウエ、米領サモア(American Samoa)、サモア、クック諸島、フィジー、バヌアツ、ニュージーランド領トケラウ(Tokelau)、仏領ワリス・フュチュナ(Wallis and Fortuna)で発生する恐れがあると発表。トンガの首都ヌクアロファ近郊で3センチの津波が観測されたことを明らかにした。

 同センターは、バヌアツやニューカレドニアで最大3メートルの津波が発生する恐れがあり、日本やロシア、メキシコ、南米沿岸でもより小規模な津波が起きる可能性があるとしている。

 周辺地域ではこれに先立ち、M7.4と6.9の地震も発生していた。先に起きた地震では、人的・物的被害が出たとの情報はない。(c)AFP