【3月4日 AFP】米国のガレージセールで35ドル(約3700円)で売っていた小さな茶わんが、50万ドル(約5300万円)相当の「掘り出し物」だったことが判明した。15世紀に中国で作られた希少な骨董(こっとう)品だという。

 繊細な花が描かれたこの磁器の茶わんは、米コネティカット州で匿名の購入者が手に入れ、競売大手サザビーズ(Sotheby's)の専門家に鑑定を依頼。写真を送った後に現物を持ち込み、詳しく調べてもらった。

 陶磁器の専門家によると、茶わんは明王朝の第3代皇帝・永楽帝時代(在位1402年~1424年)に宮廷のために制作されたものだという。

 ニューヨークのサザビーズで中国関連の美術品を統括するアンジェラ・マカティア(Angela McAteer)氏は「同様の茶わんは、世界で(これまでに)六つしか知られていません。とても希少な一群です」とAFPに語った。

 サザビーズは今月17日、新たに見つかった七つ目の茶わんを競売にかける。推定落札価格は、30万~50万ドル(約3200万~5300万円)。

 マカティア氏は、茶わんがどのように中国から米国のガレージセールにたどり着いたのか、専門家が正確に把握することはないだろうと語った。(c)AFP