【3月3日 AFP】(更新)ギリシャ中部で3日、マグニチュード(M)6.3の強い地震が発生し、十数人が負傷、建物100棟以上が損壊した。パニックとなった住民らは、屋外へ避難した。

 地震は正午(日本時間午後7時)ごろ、ラリサ(Larissa)近郊で発生。余震も数回あった。首都アテネの観測所によると、震源地はエラソナ(Elassona)から南へ16キロの地点で、震源の深さは8キロだった。この地域で地震が起こるのはまれで、ラリサ市内は一時パニックとなった。

 救急当局は、軽傷者10人の対応に当たったと説明。ラリサの病院関係者はAFPに対し、55歳の男性が落下物で頭にけがをし、病院に搬送されたと語った。

 テッサリア(Thessaly)地域の当局者は震源地に近いダマシ(Damasi)村でAFPに対し、周辺地域の教会など少なくとも100棟が損傷したと語った。同村では学校も被害を受けたが、教師や生徒らは無事避難した。

 市民保護省は複数か所で土砂崩れが起きたと発表。また地元メディアによると、地震で亀裂が入った橋が警察により封鎖された。

 ギリシャには複数の活断層があり地震が散発するが、多くは海で発生し、死者や甚大な物的被害が出ることは少ない。(c)AFP