【3月3日 Xinhua News】中国電力大手、華能集団傘下の北方竜源風力発電ホイトンシロ(輝騰錫勒)風力発電所はこのほど、内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)ウランチャブ市チャハル右翼中旗ホイトンシロ保護区にある耐用年数に達した風力発電ユニット1基を撤去した。草原の生態系をより効果的に保護する目的もある。

 同自治区政府は今年の自治区経済活動会議で、自治区内の50・46%の土地を生態保護レッドラインに指定した。草原森林重要生態機能エリアでは、今後新たな鉱業開発や風力発電、太陽光発電事業を実施しないことを明確にし、自然保護区内の全ての鉱山企業で、採掘や探査活動を停止する。

 ホイトンシロ草原は、標高が高く、風力資源に恵まれていることから、風力発電開発候補の筆頭に選ばれ、1990年代には新エネルギー開発推進のため、数多くの風力発電設備が建設された。

 チャハル右翼中旗では、北方竜源風力発電所の3万2千キロワット相当の発電機と、京能ホイトンシロ風力発電所の10万キロワット相当の発電機が年内に撤去される予定となっており、ホイトンシロ草原保護区内にある88万2400キロワット相当の風力発電プロジェクトを全て整理する。また、2023年にかけて、同保護区内にある全ての風力発電ユニットを撤去する計画も立てている。

 同自治区では今後、自然保護区内の炭鉱を全て閉鎖し、草原コアエリアにある炭鉱や風力発電所、太陽光発電所については、期限に達したものから使用を停止する予定となっている。新たな炭鉱建設については、東部で制限し、西部で合理的に配置する計画に沿って行われ、草原には今後建設しない。風力発電所と太陽光発電所については、砂漠や炭鉱による地盤沈下地域、露天掘り採掘の捨て土場、国境地域に設置する。(c)Xinhua News/AFPBB News