【3月3日 AFP】サッカー元ブラジル代表のレジェンドであるペレ(Pele)氏が2日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンを接種したことを明かした。ペレ氏は「忘れられない」瞬間だったと表現する一方で、ウイルスに対する警戒を緩めてはならないと話している。

 ペレ氏は自身のインスタグラム(Instagram)のアカウントに、マスク姿で親指を立てながら注射を受ける写真を投稿し、「きょうは忘れられない日だった。ワクチンを接種したよ」と書き込んだ。

 それでもペレ氏は、「パンデミック(世界的な大流行)はまだ終わっていない。多くの人がまだ接種できていないのだから、私たちは節度を保ち、命を救う必要がある」とも話しており、マスクの着用とソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)、手洗いといった感染対策の重要性を訴えた。

「私たちがお互いを思いやり、助け合えば(パンデミックは)終わるだろう」

 ペレ氏がどのワクチンを接種したのか、1回目か、それとも2回目かは明らかになっていない。

 史上唯一となる3度のW杯(World Cup)制覇を成し遂げているペレ氏だが、近年は健康問題に悩まされて公の場に出る機会が減り、車いすや歩行器を使う姿が目撃されている。80歳という年齢もあり、合併症併発のリスクが大きいとされるグループに当てはまることから、感染拡大以後はサンパウロ(Sao Paulo)市内の自宅で自粛生活を送っている。

 ブラジルでは新型コロナウイルスで25万5000人以上が命を落とし、ワクチンの接種もなかなか進んでいない。(c)AFP