【3月2日 CGTN Japanese】このほど、国連の複数の人権専門家が共同声明を発表し、米国警察の過度な武力行使などの問題に懸念を表明しました。これについて中国外交部の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は1日、北京での定例記者会見で、「米国がダブルスタンダードを捨て去り、人権を確実に促進・保障する措置を講じることを望む」と表明しました。

 2月26日、国連の人権専門家23人が共同声明を発表し、「米国は警察の暴力的な法執行と系統的な人種差別の問題を解決しなければならない。また、法執行に伴う過度な武力行使を行った者が、いかなる場合であっても懲罰から逃れることのないようにする必要がある」と表明しました。

 これについて汪報道官は、「世界のすべての人は、人種、肌の色、性別、国籍を問わず、その生命を尊重され、大切にされ、人権を保障されるべきだ。われわれは米国がダブルスタンダードを捨て去り、自国のレイシズムや法執行部門による暴力的法執行といった深刻な人権問題を直視し、適切な措置を講じて自国の人権保護を促進・保障していくことを望んでいる」と述べました。

 過去1年間、米国の法執行機関による暴力的な法執行の様子は、多くのメディアで報じられてきました。米国のウェブサイト「マッピング・ポリス・バイオレンス(Mapping Police Violence)」のデータによりますと、米国内で2020年1月から11月までの間に法執行者による死亡事件が発生しなかった日はたったの17日間となっています。また、米紙『ワシントン・ポスト』の調査データによりますと、2020年に米国では1000人近くが法執行者により射殺され、1日平均3人の命が法執行者の銃によって失われているとしています。汪報道官は、「この背後にある問題については深く考える価値がある」と指摘しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News