【3月2日 AFP】新型コロナウイルスは人工の生物兵器だと、ロシア人の3分の2近くが考えていることが、同国独立系調査機関レバダ・センター(Levada Centre)が1日に発表した調査結果で明らかになった。

【あわせて読みたい】ロシアの人口、1年で51万人減少

 観測筋は調査結果について、新型ウイルスによる死者数の過少報告などで増大した当局への不信感と、欧米諸国との関係悪化を反映していると指摘。

 2月下旬に1600人を対象に行われた同調査で、回答者の64%は新型ウイルスが人工の「新型生物兵器」だと信じていた。一方、「人間の介入なしに」出現したと回答したのは23%にとどまった。

 また、新型ウイルスワクチンの接種を希望する人は、昨年12月の調査の38%から、30%に減少した。

 ワクチン接種を希望しない人に理由を尋ねたところ、37%は副反応が怖い、23%が臨床試験の結果待ち、16%がワクチン接種は「意味がない」と回答した。

 レバダ・センターの社会学者アレクセイ・レビンソン(Alexei Levinson)氏は、ロシア政府が臨床試験の完了を待たずに同国製ワクチン「スプートニクV(Sputnik V)」を承認したことで、もともと自国の製薬業界に懐疑的だったロシア人に大きな警戒心を呼び起こしたと指摘した。(c)AFP