【3月2日 AFP】ガーナで1日、新型コロナウイルスワクチンの確実で公正な分配を目指す国際枠組み「コバックス(COVAX)」が供給したワクチンの接種が世界で初めて行われ、ナナ・アクフォアド(Nana Akufo-Addo)大統領が接種第1号となった。

 コバックスは、富裕国による囲い込みの懸念が高まるコロナワクチンを貧困国向けに確保する取り組みで、今年末までに少なくとも20億回分の供給を目指している。

 アクフォアド氏は妻と共に英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)製のワクチン接種を受け、その様子はテレビで生中継された。アクフォアド氏は「ガーナ国民の誰もが安心してこのワクチンを接種できるよう、私が最初に接種を受けてこのワクチンが安全である前例を示すことが重要だ」と述べた。

 ガーナはコバックスから60万回分のワクチンを受け取っており、今週から接種計画を始める。

 続いて隣国コートジボワールでも、コバックスから供給されたワクチンを用い、大統領報道官が同国初となる接種を受けた。同国はコバックスから約50万4000回分のワクチンを受け取っている。

 世界でワクチン接種が進む中、各国の新型ウイルスをめぐる制限は強化と緩和の一進一退を繰り返している。1日には、フィンランドが緊急事態宣言を出し規制強化に動いた一方、ドイツは理髪店の再開を認め制限を緩和した。(c)AFP/Kent Mensah with AFP bureaus