【3月1日 AFP】香港で1日、香港国家安全維持法(国安法)が定める「国家政権転覆共謀罪」で起訴された民主派47人の初出廷を控え、裁判所前に支持者ら数百人が集結してデモを展開した。

 人々は「すべての政治犯を釈放せよ」や「香港を支持せよ」などの声を上げ、タイやミャンマーで民主化運動のシンボルとなっている3本指を掲げるポーズを取る姿も見られた。国安法で違法化されたスローガン「光復香港、時代革命(香港を取り戻せ、時代の革命だ)」を叫ぶ人たちもいた。

 裁判所を見下ろす建物からは、生徒らがデモ隊に「加油(頑張れ)!」と口々に声をかけた。

 香港では新型コロナウイルス対策により、公共の場所での4人以上の集会は禁止されている。

 中国政府が民主派の徹底排除を目指す中、香港警察は28日、著名な民主派活動家ら47人を起訴した。国安法違反での起訴としては過去最大規模だ。

 起訴を受け、米英をはじめ国際社会は、中国政府が香港返還前に約束した自由と自治を踏みにじっていると改めて批判。アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官は、「香港の選挙に立候補した民主派の拘束と起訴を非難し、即時釈放を求める」と述べた。(c)AFP/Su Xinqi and Jerome Taylor