【2月28日 AFP】(更新)国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は信頼できる情報として、ミャンマー国軍のクーデターに対し続いている抗議デモで28日、デモ参加者少なくとも18人が死亡したと発表し、武力の行使を強く非難した。地元メディアなどによると、治安部隊による発砲でデモ参加者ら少なくとも6人が死亡した。国軍は殺傷力の高い武器の使用を強化して、デモの鎮圧に当たっている。

 地元メディア「ダウェー・ウオッチ(Dawei Watch)」やボランティアの医療関係者によれば、南部ダウェー(Dawei)で治安部隊がデモ隊を排除した際に、男性3人が死亡し、少なくとも20人が負傷した。

 救急隊員はAFPに対し、死亡した3人は「実弾で撃たれて死亡」し、負傷者らはゴム弾で撃たれたと述べ、「負傷者が次々と運ばれているため、死者は増える恐れがある」と話した。

 また、最大都市ヤンゴンから北に車で2時間ほどのバゴー(Bago)では、10代の若者2人が銃撃により死亡。

 ヤンゴンでも、デモを予定していた少数の集団を当局が追い払おうとし、市東部で23歳の若者が撃たれ死亡した。

 治安部隊はここ数週間、ゴム弾や催涙ガス、放水砲に加え、実弾も使用してデモの取り締まりを強化している。

 人権監視団体「ビルマ政治囚支援協会(AAPP)」によると、クーデターの発生以降、850人以上が拘束や訴追、あるいは有罪判決を受けた。ただし、今週末に行われたデモの取り締まりでこの数は急増するとみられており、国営紙によれば、27日だけで479人が拘束されている。

 クーデター以降、28日までに少なくとも5人が死亡しており、うち4人はデモで負傷し、その後亡くなった。また国軍によると、抗議デモの鎮圧に当たった警官1人が死亡した。(c)AFP