【2月28日 AFP】ラグビーシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2021)は27日、第3節の試合が行われ、終盤に突き放したウェールズが、40-24でイングランドを下してトリプルクラウン(英国勢とアイルランドとの試合で全勝)を獲得するとともに、グランドスラム(全勝優勝)へまた一歩前進した。

 ウェールズはフランス人の主審が微妙な判定のトライを二つ支持したこともあり、17-6とリードすると、残り18分で24-24の同点に追いつかれたが、相手の弱点である規律の乱れから交代出場のカラム・シーディ(Callum Sheedy)がペナルティーゴール(PG)3本を決め、最後はコーリー・ヒル(Cory Hill)のトライで勝利を決定づけた。

 ウェイン・ピバック(Wayne Pivac)ヘッドコーチ(HC)の下で、2020年は10試合中わずか3勝しかできなかったウェールズだが、年明けからは打って変わって連勝を続けている。

 ピバックHCは英BBCに対して、「選手のことが非常にうれしい」と話し、「この3試合は運に恵まれたと言う人もいるが、しっかり試合に入らなければ勝つことはできない」と続けた。

 敗れたイングランドは、これで大会連覇の可能性がほぼ消滅した。

 ここまで2連敗中だったアイルランドは、48-10でイタリアを下して今大会初勝利を挙げた。

 ギャリー・リングローズ(Garry Ringrose)とヒューゴ・キーナン(Hugo Keenan)、ウィル・コナーズ(Will Connors)のトライで27-10とリードして前半を折り返すと、後半にも3トライを加えてボーナスポイントを獲得した。前節を欠場した主将のジョニー・セクストン(Johnny Sexton)も18得点を挙げた。

 一方のイタリアは、開幕からの3試合で19トライを許し、139失点を喫している。大会通算ではこれで30連敗となり、スコットランドを破った2015年の試合以来、6年にわたって未勝利が続いている。アイルランドにも2013年を最後に勝利がない。

 フランコ・スミス(Franco Smith)HCは「きょうのわれわれはアイルランドと同じレベルになかった」と話し、「非常につらい。イタリアの誰もが勝利を待ち望んでいるし、われわれもみんなに勝利を届けようといつも戦っている」と続けた。(c)AFP