【2月27日 AFP】南米コロンビアで26日、麻薬の密売をはじめとした違法な活動を資金源とする反政府勢力を取り締まるため、7000人規模の精鋭部隊が始動した。

 コロンビアのイバン・ドゥケ(Ivan Duque)大統領は、同国中部のトレマイダ(Tolemaida)軍事基地でヘリコプターや戦車、数百人の兵士に囲まれながら、精鋭軍の始動は「歴史に残るものになる」と語った。

 同氏は、精鋭軍の役割は「麻薬密売組織と(中略)鉱山の違法採掘、動植物の密輸、人身売買、そしてもちろん、越境テロに関連する脅威を抑え込み、制圧する」ことだと明言。さらに、コロンビアで現在も活動する最後の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」や麻薬密売組織のメンバー、元左翼ゲリラ組織のコロンビア革命軍(FARC)の残党も追跡すると述べた。FARCは2016年に内戦を終結させる文書に調印したが、これを拒否する残留勢力は武装闘争を継続している。

 ドゥケ氏は今月、精鋭軍の創設を発表した際、標的の多くは「ベネズエラに保護されている」と述べていたが、ベネズエラへの軍事介入の可能性については触れなかった。また今回の精鋭軍始動にあたっても、ベネズエラについては言及しなかった。(c)AFP