【2月27日 AFP】ボクシング、WBA・WBC世界スーパーミドル級王者のカネロ(Canelo)ことサウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)は、今年最初のファイトとなる27日のアブニ・イルディリム(Avni Yildirim、トルコ)戦で、圧倒的に有利と予想されている。

 通算54勝1敗2分け(36KO)を誇るアルバレスは、昨年11月にオスカー・デラホーヤ(Oscar De La Hoya)氏のゴールデン・ボーイ・プロモーション(Golden Boy Promotions)との関係を解消してフリーエージェントとなって以来、今回が2度目の試合となる。同年12月19日には無敗のWBAスーパー王者カラム・スミス(Callum Smith、英国)に3-0の判定勝ちを収め、2団体のベルトを獲得した。

 アルバレスは、WBO同級王者のビリー・ジョー・ソーンダース(Billy Joe Saunders、英国)との統一戦を視野に入れているが、その前に、WBCの指名挑戦者であるイルディリムと対戦しなければならない。

 イルディリムは2019年2月、空位となっていたWBCのタイトルを懸けてアンソニー・ディレル(Anthony Dirrell、米国)と対戦したが、物議を醸すTKO負けを喫した。以来リングから遠ざかり、今回が2年ぶりの試合となる同選手の通算戦績は21勝2敗(12KO)となっている。

 アルバレスは挑戦者を侮ってリングに上がるつもりはないと話し、「今目の前にいる挑戦者をリスペクトしている」とすると、「相手が強いファイターであることは知っている。彼には多くの武器がある」と語った。

 世界4階級制覇王者のアルバレスは、この試合に勝てば4団体統一という、これまで手が届いていない数少ない偉業を達成する道のりが見えてくる。

 イルディリム戦をはじめとして、その後ソーンダース戦、IBF王者のカレブ・プラント(Caleb Plant、米国)戦が待ち構えるとみられるが、アルバレスは、「一つ一つファイトをこなしていく。願わくば今年は4試合戦いたい」とすると、「現時点で自分に存在しているのは、このファイトだけだ。27日に向けてやるべきこと、そして自分の仕事に集中している」と語った。

 試合は米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、マイアミ・ドルフィンズ(Miami Dolphins)の本拠地ハードロック・スタジアム(Hard Rock Stadium)で行われる。(c)AFP