【2月27日 AFP】昨季のフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で不本意な成績に終わったフェラーリ(Ferrari)は26日、新シーズンに向けた体制発表会をオンラインで開催し、マッティア・ビノット(Mattia Binotto)チーム代表が2021年は再建の年になるとの考えを示した。

 フェラーリは来月10日に2021年の新車を披露することになっているが、ここ40年では最悪の結果に終わった2020年型のマシンを主にベースにしたものになるという。ビノット氏はバーチャル会見で、「2021年は2022年のマシン開発に専念することになる」と明かすと、「これが主な目標になるので、シーズン中は2021年のマシンにはあまり時間を費やさない」と述べた。

 ビノット氏は技術ルールの変更をはじめ、コスト制限や新型コロナウイルスによる危機に直面していることを指摘。その上で、フェラーリは経費削減の一環として開発を凍結し、2022年にニューモデルを披露する計画を立てているとしている。

「常にバランスというものがあり、われわれは選択しなければならない。2022年は重要な変更が行われる」というビノット氏は、「従って、われわれの努力の大半は、そこに集中することになる」と語った。

 昨季のフェラーリはコンストラクターズ選手権で合計131ポイントの6位に終わっており、1位のメルセデスAMG(Mercedes AMG)には442ポイント差、2位のレッドブル(Red Bull)には188ポイント差をつけられた。ビノット氏は、「上位チームとの差は大きかった」とし、「これは一つの冬で改善できるものではない」と話した。

 今季の新車「SF21」は新しいパワーユニット(PU)に適応したものになるといい、同氏は「エアロダイナミクスとエンジンの両方で、より効率的なマシンになっているはず」と話し、昨季問題になっていたストレートでのスピード不足は改善されていると強調。さらに、「勝てると言うつもりはない。われわれは現実的になる必要があると思う」と語った。

 今季のF1は来月12日からバーレーン・インターナショナル・サーキット(Bahrain International Circuit)で合同テストが控えており、開幕戦のバーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2021)決勝は同28日に行われる。(c)AFP