【2月26日 AFP】米メジャーリーグサッカー(MLS)のCFモントリオール(CF Montreal)は25日、家庭の事情によりティエリ・アンリ(Thierry Henry)監督が辞任したと発表した。

 発表文でアンリ監督は、今回の決断は「心苦しい」と記し、「個人的に昨年は非常に困難だった。(新型コロナウイルスの)パンデミック(世界的な大流行)で子どもたちに会えない状況だった。継続中の制限のほか、今後また数か月にわたり米国に移転しなくてはならないため、残念ながら状況は全く変わらないだろう」と述べた。

「離れ離れになる痛みは、私と家族にとってあまりにも大きい。従って非常に残念ではあるが、CFモントリオールを離れ、ロンドンに戻る決断を下さねばならない」

 CFモントリオールのケヴィン・ギルモア(Kevin Gilmore)最高経営責任者(CEO)は、2019年11月に就任したアンリ監督の辞任に「驚いた」と認めた。

「成功したクラブというアイデンティティーを確立するため、(スポーティング・ディレクターの)オリヴィエ(・ルナール<Olivier Renard>)と協力して、ティエリに長く指揮してもらうことがわれわれのプランだった」

 アンリ監督の就任1年目は新型コロナウイルス対策の移動制限によって難しいものとなり、チームは試合を行うために米国に移転せざるを得なかった。結果的にCFモントリオールは、本拠地スタッド・サプート(Stade Saputo)で3試合しか戦えなかった。

 東カンファレンス9位となったCFモントリオールは、プレーオフのプレーインラウンドで敗退となり、CONCACAFチャンピオンズリーグ(CONCACAF Champions League)でも準々決勝で姿を消した。

 イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)とフランス代表の歴代最多得点記録を保持するアンリ監督は、2018年10月から2019年1月にかけフランス・リーグ1のASモナコ(AS Monaco)を率いていたが、散々な結果に終わった。

 その前にはアーセナルのユースチームでコーチを務め、ベルギー代表ではロベルト・マルティネス(Roberto Martinez)監督のアシスタントコーチとして、チームのW杯ロシア大会(2018 World Cup)3位に貢献した。(c)AFP