【2月25日 AFP】米ロック歌手ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)さん(71)が24日、飲酒運転の疑いで逮捕された事件の裁判に出廷し、米国立公園内で禁止されている飲酒をした罪を認めた。ニュージャージー州連邦地裁の治安判事は、罰金500ドル(約5万3000円)と裁判費用40ドル(約4200円)の支払いを命じた。

 名曲「涙のサンダーロード(Thunder Road)」で知られるスーパースターのスプリングスティーンさんは昨年11月14日、ニュージャージー州の国立公園「ゲートウエー国立レクリエーションエリア(Gateway National Recreation Area)」で飲酒運転をしたとして逮捕され、国立公園内で飲酒した罪、飲酒運転、危険運転の3件の罪で訴追されていた。

 ビデオ会議サービス「ズーム(Zoom)」を介して行われた裁判で、襟付きシャツにセーター、黒いジャケット姿のスプリングスティーンさんは当初、3件の罪状全てについて無罪を主張。その後、スプリングスティーンさんが飲酒したことを認めれば他の2件の罪には問わないことで検察側と弁護側が合意した。

 スプリングスティーンさんは落ち着いた誠実な態度で、違法と知りながら「テキーラのショット2杯」を飲んだことを認めた。検察側は、危険運転と飲酒運転の2件について、証拠不十分を理由に訴追を取り下げた。

 アンソニー・モートーン(Anthony Mautone)判事は、海沿いのこの国立公園では2年前の夏まで飲酒は違法ではなかったと指摘した。

 弁護士が裁判後に広報担当者を通じて発表した声明で、スプリングスティーンさんは裁判の結果に「喜んでいる」と述べている。(c)AFP/Maggy DONALDSON