【2月25日 AFP】米食品医薬品局(FDA)は24日、米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発した接種1回型の新型コロナウイルスワクチンについて、重症化予防での高い効果が確認されたと発表した。

 J&J製ワクチンは26日、FDAの諮問委員会により承認され、新型ウイルスにより世界で最も大きな被害を受けている米国で認可された3つ目のワクチンとなる見通し。

 FDAが公表した資料によると、世界で合計3万9321人が参加した大規模な臨床試験(治験)の結果、J&J製ワクチンの重症化予防効果は米国で85.9%、南アフリカで81.7%、ブラジルで87.6%だった。全地域での予防効果は、重症化に対しては85.4%だったが、軽症を含めると66.1%に低下した。

 重要な点として、年齢や人種、基礎疾患の有無にかかわらず、すべてのグループでほぼ同じ効果が確認された。忍容性は概して高く、米ファイザー(Pfizer)製と米モデルナ(Moderna)製のワクチンでまれに起きた重度のアレルギー反応(アナフィラキシー)の報告はなかった。

 一方、注射部位の痛みや頭痛、倦怠(けんたい)感、筋肉痛などの比較的軽い副反応は、若い層での発生率が高かった。接種を受けた集団での死亡例報告はなかったが、プラシーボ(偽薬)を与えられた集団では5人が死亡した。(c)AFP/Issam AHMED