【2月24日 AFP】フランス政府は23日、生理用品を買えない「生理の貧困」をなくす国際的な動きに同調し、すべての学生に生理用品を無償提供すると発表した。

 フレデリック・ビダル(Frederique Vidal)高等教育・研究相は、数週間以内に寮や大学の保健施設にタンポンや生理用ナプキンなどを無償提供する機械を設置すると述べた。

 ビダル氏によると、政府は次の年度が始まる9月までに、すべての学生に生理用品を無償提供することを目指している。

 昨年11月には、英スコットランドが世界で初めて、すべての女性に生理用品を無償提供すると決定。世界中のフェミニストや反貧困運動家らが刺激を受け、「生理の貧困」問題が注目された。

 英イングランドでは、すでに全小中学校で生理用品を無料で入手できるようになっている。ニュージーランドも先週、6月から学校で生理用品を無償提供すると発表した。

 フランスは昨年12月、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が「生理の貧困」問題に取り組むと約束していた。マクロン氏はホームレスの女性の窮状を取り上げ、「路上で生理を迎え、自身を守り尊厳を保つものを購入できないという状況」が、彼女たちをいっそうみじめな気分にさせていると指摘した。

 学生への生理用品無償提供は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の影響で困窮した学生がフードバンクに押し寄せる衝撃的な映像が拡散し、若者の貧困への注目が高まる中で発表された。

 コロナ危機のためにカフェやレストランが数か月にわたって休業する中、多くの学生がアルバイトの仕事を失い、生活費のやりくりに苦労していると述べている。(c)AFP